2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

徒然草を読む114

第百四十段 智者は、身体が死んだ後に財宝を残さない。よからぬ物が貯えおかれているのもみっともないし、よい物については、執着したのだろうと思われて見苦しい。まして、むやみに多く残されているのは醜いものである。「私がもらっておこう」などと言う者…

徒然草を読む113

第百三十九段 家にあるといい木は、松・桜。松は五葉もいい。桜の花は一重であるのがいい。八重桜は、奈良の都だけにあったのが、この頃では世間に多くなっているそうだ。吉野山の桜も左近の桜*1も皆、一重であって八重ではない。八重桜は普通と違ったもので…

いい天気になったので、川沿いの国立公園へ行くことにした。 湿原では相変わらず、Red-winged Blackbird(ハゴロモガラス)がにぎやかに飛び回っている。ホバリングしながら虫を捕まえているBlue-gray Gnatcatcher(ブユムシクイ)を見た。 湿原の茂みから飛…

徒然草を読む112

百三十八段 「賀茂の祭が終わった後の葵は不用だ」と、ある人が御簾に掛け渡していた葵の葉をすべてはずさせたのを、情趣もない事だと思ったが、立派な人がした事なので、そうするべきものなのかと思っていたところ、周防内侍*1が、 かくれどもかひなき物は…

徒然草を読む111

第百三十七段 「下」 桜の花は盛りに、月は陰りのないものだけを、見て楽しむものであろうか。雨に向かって見えない月を思うのも、簾を垂らして家の内にこもり春の行方を知らないのも、またしみじみと趣深いものだ。今にも咲きそうな桜の枝の先、散った花が…

テラスのバードフィーダーにやって来る鳥の数が増えた。以前は一週間に一回補充していたヒマワリの種、今では二日に一回は補充しなければならない。 Tufted Titmouse(エボシガラ)の幼鳥が四羽まで増えたことと、House Finch(メキシコマシコ)の親鳥がやは…

今年の夏は本当に雨が少ない。やっと降ったと思っても、あっという間に上がってしまう。 私が知る限りでも、この時季は毎日のように、夕方になると激しい雨が降っていたものだ。雨が待ち遠しい。 バードバスの水を飲みにやって来るリス。器用に飲んでいます…

キルト

キルト芯と白のフラットシーツを重ねてしつけをかけた。 これからキルティングに入る。 大きいので扱いづらいが、地道にやっていこう。

徒然草を読む110

第百三十六段 医師の篤成*1が、故後宇多法皇*2の御前に伺った際のこと。法皇の供御*3が運ばれてきたのを見て、篤成は「ただ今運ばれております供御のすべての種類について、文字でも効能でもお尋ねになって下さい。何も見ずに答えますので、本草学の書物と参…

徒然草を読む109

第百三十五段 資季*1大納言入道とかいう方が、具氏*2宰相中将に対して、「お前が尋ねようとする程の事は、何事であろうと答えてみせるぞ」と言った。具氏が「どうでございましょうか」と言うと、大納言入道は「さあ、負けずに言い返しなさい」と言う。具氏は…

真剣に前足を舐めているクロ。トイレ中なのですが。

徒然草を読む108

百三十四段 高倉上皇*1の法華堂に常住する法華三昧*2を修行する僧に、某の律師とかいう者がいた。ある時、鏡を手に取り、顔をつくづくと見たところ、己の容貌が醜く、見苦しい事が余りにも情けなく思われて、鏡さえも疎ましいような気がしたので、その後は長…

昨晩、激しく屋根を打っていた雨も、今朝起きるとすっかり上がっていた。 雨上がりの爽やかな空気が気持ちいい。久しぶりに川沿いの国立公園へ行くことにした。 Trumpet creeper(アメリカノウゼンカズラ)が花を付けている。今朝はこの夏初めてのRuby-throa…

徒然草を読む107

百三十三段 清涼殿の天皇の御寝所は、枕を東向きにする決まりである。そもそもこれは、大陸において東は陽気の発する所と考えられていたためであり、孔子も病になった際、枕を東向きにしたという。寝殿造りの正殿においては、東または南を枕にする事が、普通…

徒然草を読む106

第百三十一段 貧しい者は、金銭や品物を贈る事が謝礼だと思っており、老いた者は、力仕事をしてやる事が謝礼だと思っている。これらは己の身の程を分かっていないからであって、己の身の程を知って、能力が及ばない時は速やかに止めるのが、智というものであ…

徒然草を読む105

百三十段 他人と争わず、己を曲げても人の考えに従い、我が身を後回しにし、人を先にするのに越した事はない。 すべての遊びにおいても、勝ち負けを好む人とは、己が勝って喜びたいがためである。己の腕前が勝っている事を喜びたいのだ。という事は、負けて…

徒然草を読む104

百二十九段 顔回*1は、普段の心掛けとして、他人に苦労を掛ける事のないようにと言っている*2。他人を苦しめ、虐げるという事があるが、卑賤な民の意志でさえも決して奪ってはならない。また、幼い子の機嫌を取ったり、おどしたり、からかったりして面白がる…

キルト

ようやく、すべてのピースをつなぎ終えた。 来週初めにも、キルト芯と無地のフラットシーツを買いに行こうと思う。八月中には完成させたい。 リングの数は、縦6、横7、の計42個です。

徒然草を読む103

百二十八段 雅房*1大納言は、学識に優れた立派な人であったので、近衛府の大将も兼官させようかと亀山法皇*2が考えられていた頃の事である。法皇のお側に仕える人が、「たった今、嘆かわしい事を見てしまいました」と言うので、「何事だ」と法皇が尋ねられた…

換毛は終わったようだが、クロの毛並みは以前と同じようにもさもさしている。 もう、一年目の頃のような短く生えそろった毛並みには戻れないのだろうか。 首の毛を繕うクロ。

朝六時、まだ薄暗いうちにホテルを出たが、海岸に着く前に太陽が顔を出してしまった。 予定を変更して先に、二年前に訪れた際、たくさんのアジサシがダイブしていた河口の汽水域へ寄ることにする。 朝の光を浴びるLaughing Gull(ワライカモメ)。 上空には…

土曜の午後、急に思い立って州南部の海へ出掛けることした。 車を走らせること約五時間、何とか日の入り前に海岸へたどり着く。 赤みを帯び始めた光の中を飛ぶのは、Laughing Gull(ワライカモメ)。Forster's Tern*1(メリケンアジサシ)もいる。 時折、頭…

徒然草を読む102

百二十五段 先立たれた人の四十九日の仏事に、ある高徳の僧をお招きしたところ、説法が素晴らしくて、皆が涙を流した。僧が帰って後、聴聞した人々が、「いつもよりも、殊に今日は尊く感じられました」と感動し合っていると、ある者が、「何といいましても、…

徒然草を読む101

百二十三段 無益のことをして時を過ごす人を、愚かな人とも、道理に合わない事をする人とも言っていいだろう。国のため、君のために、やむを得ずしなければならない事も多い。余った暇はいくらもない。考えてみよ、人の身においてどうしても必要なのは、第一…

徒然草を読む100

百二十二段 人の才能は、書物に通じていて、四書・五経などに説かれている聖賢の教えをよく理解しているのを第一とする。次には書道、専門とする事はなくとも、これを習熟しなければならない。学問をするのに便利なためである。次に、医術を習熟しなければな…

今日も朝から雲が広がった。すっきりとした青空をしばらく見ていないように思う。 一週間ぶりに、川沿いの国立公園へ。鳥の鳴き声は方々から聞こえるが、その姿はなかなか見つからない。 湿原にはYellow-crowned Night Heron(シラガゴイ)の姿があった。ザ…

徒然草を読む99

百二十一段 家畜として飼うものには、馬・牛がいい。つないで苦しめるというのは痛ましいけれど、なくては困るものなので、どうしたらいいものか。犬は、家を守り盗人を防ぐ事において人より優れているので、必ずいた方がいい。だが、どの家にもいるものであ…

一日に何度も、Tufted Titmouse(エボシガラ)の幼鳥が水を飲みにやって来る。 動きがまだ鈍くてかわいらしいので、ついついカメラを向けてしまう。 羽を震わせて、親鳥からエサをもらっていました。 幼鳥は二羽います。 こちらは、Northern Cardinal(ショ…

徒然草を読む98

百十九段 鎌倉の海で獲れる鰹という魚は、その地域では、並ぶものがないものだとして、近頃もてはやされている。それも、鎌倉の年寄りが言うには、「この魚は、私どもが若かった頃の世では、地位のある方の前へ出されるような事はありませんでした。頭は、身…

徒然草を読む97

百十八段 鯉の羹*1を食した日は、鬢がほつれないという事だ。にかわを作る原料でもあるから、粘りのあるものなのだろう。 鯉だけは、天皇の御前でも料理されるものであるから、重んじられるべき魚である。鳥でいえば雉が、他に並ぶものがない。雉・松茸など…