2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

徒然草を読む34

第四十三段 晩春の頃、のどかな美しい空の下、人里離れた山奥に、身分の低くない人が住んでいると思われる家が一軒。古びた木立、庭に散り敷かれたしおれた花に思わず目が留まり、足を踏み入れた。上げておくはずの南面の格子*1は皆下ろしたままで寂しげな様…

ようやく、クロの爪を切った。 どういうわけか今回はいつものように暴れることなく、じっとしたまま爪を切られていた。自分でも伸びすぎだと思っていたのか? 以前から、首の後ろの毛が薄いのが気になっている。毛が黒いせいで地肌が目立つだけだろうか。 い…

徒然草を読む33

第四十二段 唐橋の中将*1という人の子に、行雅*2僧都といって、教相*3の師をする僧がいた。のぼせる病になり、年が盛りを過ぎるにつれ、鼻の中がふさがって、息もし難くなったので、様々な治療をしたが、病はひどくなる一方で、目・眉・額なども腫れ上がって…

朝起きると、思っていたよりいい天気だったので川へ行くことにした。 日に日に暖かくなっていくようだ。この頃は空に渡り鳥の編隊を見ることもある。 Yellow-rumped Warbler(キヅタアメリカムシクイ)やCarolina Chickadee(カロライナコガラ)が花をつつい…

徒然草を読む32

第四十一段 五月五日、上賀茂神社の競べ馬を見に行った。牛車の前に身分の低い者たちが立ち並び見えないので、同乗していた人々はそれぞれ牛車から降りて、柵の方へ近付こうとしたが、更に人は増すばかりで、分け入るすきもない。 そんな中、柵の向かいにあ…

Monkey

靴下が編み上がる。 模様編みが形になっていくのが嬉しくて、早く仕上げたかった。 小さな一足の中にいくつも変化があり、少しも単調ではないところが靴下編みは面白い。 かなり派手ですが、春らしいと言えなくもありません。 毛糸:KnitPicks.comより Danci…

感謝

昨年の十一月、手編みの手袋を夫の母の友人に送った。いつも心のこもった手紙をくださる方だ。昨日、その方から手袋の絵が描かれたハガキが届いた。 手袋を受け取ってすぐにFAXを送ってくださったというのに、こうしてまたハガキまでくださるとは。手袋を愛…

徒然草を読む31

第三十九段 ある人が法然上人に、「念仏を唱えている時、眠気に襲われて、修行を怠ってしまう事があるのですが、どのようにすればこのような事を防げるでしょうか」と言ったところ、上人は「目の覚めている間は、念仏を唱えなさい」と答えられたという。実に…

クロの爪が伸びている。 普通にしていても、チョキを出しているみたいだ。週末には切るつもりです。

テーブルマット

二組目のテーブルマットが完成した。 パターン:パッチワーク通信 2006年8月号

あまりに天気がいいので、川へ行くことにした。今日はかなり暖かくなるらしいので、訪れる人も増えるだろう。いつもより早めに家を出た。 木の梢でさえずるCarolina Wren(チャバラミソサザイ)。 湿原の木道を静かに歩いていると、脇の茂みで何か毛のある動…

祖母とハマチ

子供の頃、お盆前後の夏休みは両親の生まれ故郷である北陸の町で過ごすのが我が家の習慣だった。前半は父の実家、後半は母の実家に泊めてもらっていた。これは私が小学校を卒業するまで続いた。 小学一、二年の夏だったと思う。父の実家で迎えたある日の夕方…

徒然草を読む30

第三十八段 名誉・利得に振り回され、心が静かになる暇など少しもなく、一生を苦しんで過ごすのは、愚かなことである。 所有物が多ければ、それらを守ることに気を取られ、自身を顧みるのが疎かになる。害を買うに等しく、面倒を招くきっかけとなる*1。死後…

4月1日発売のこの靴下の本が気になっている。 ところで、冬が終わる前に靴下を編んでおこうと思って毛糸を買った。 初めてKnitPicksを利用したが、毛糸だけでなく送料も他の店に比べて安めなのが嬉しい。 春先にも履けるようにと、綿が4割ほど入っているもの…

徒然草を読む29

第三十六段 「久しく家を訪れていないため、どれほど恨んでいるであろうと、自身の怠惰が思い知らされ、言い訳する気にもなれずにいる時、女の方から『仕丁*1はいますか。ひとり貸してください』などと言って寄こすというのは、思いがけないことで、嬉しいも…

徒然草を読む28

第三十三段 現在の内裏*1が完成した時、朝廷の儀式や行事などに詳しい人々に見せたところ、どこにも問題はないということだった。ところが天皇の遷られる日が近付いてきた頃、玄輝門院*2がご覧になって、「閑院殿*3の櫛形の穴*4は、上が半月型で、縁もないも…

今日は13℃ほどまで気温が上がるらしい。明日の最低気温は10℃ということだから、これでようやく暖かくなるのではないか。 川沿いの国立公園へ行った。一応、祝日なので人が多いのではと思っていたのだが、普段と変わりないように見える。 空には、筆を走らせ…

徒然草を読む27

第三十二段 九月二十日頃、ある方に誘っていただき、夜が明けるまで月を見て歩く事があった。その方は思い出した場所があると、私に取り次ぎをさせてから、門の中へ入られた。一面にしっとりと露が下りる荒れた庭には、わざわざ焚いたわけではない香の匂いが…

スリッパ

台所で使っているスリッパ、かかとの触れる部分が擦り切れてきた。六月に日本から買って帰ったものだ。 この辺りでは、日本のもののように安価で上質のスリッパが簡単に手に入るわけではない。前から作れないだろうか思っていたので、これを機にやってみるこ…

徒然草を読む26

第三十一段 雪が美しく降る朝、ある人へ伝えなければならない事があり、手紙を送った。雪のことについて何も書かずにいたところ、その返事に、「この雪を見て何を感じたかを書き添えないほど、心がひねくれている人がおっしゃる事を、どうして聞き入れること…

ようやく朝から晴れた。おかげで気温はかなり下がっている。できるだけ温かくして川へ向かうことにする。 川のそばは一段と寒かった。少しでも風が吹くと、思わず顔をしかめてしまうほどだ。しばらく歩くうちに、露出している頬にヒリヒリと焼けるような痛み…

先日作ったごま豆腐がおいしかった。 といっても、水ではなく牛乳と生クリーム、葛粉ではなくゼラチンを用いたもの。黒みつはブラウンシュガーで作った。

徒然草を読む25

第三十段 亡き人が残した形跡ほど、悲しいものはない。 中陰*1に、山里などに移り、不便で狭い所に集った多くの人々と、追善の仏事を行うと、せかされるような思いがする。月日はどんな場合にも勝り、速く過ぎて行くように感じる。四十九日目には、何とも薄…

徒然草を読む24

第二十九段 つくづく思うに、何事につけても、過ぎ去った昔への恋しさだけはどうすることもできない。 人々が寝静まった後、長い夜の慰みごとに、何ということもないような道具類を片付けつつ、残して置くつもりのない書き損じなどを破り捨てている時に、亡…

今朝も空には厚い雲が広がっている。ようやく暖かくなってきたと思ったら、昨日からまた寒くなった。今晩は0度近くにまでなるらしい。 昼が過ぎた頃、隙間なく空を覆っていた雲が面白いようにはけていった。青空を見ていたら我慢できなくなり、出掛けること…

徒然草を読む23

第二十七段 譲位*1の儀式に伴う宴会が行われ、草薙剣・八坂瓊曲玉・八咫鏡の三種の神器が新帝に渡された時には、この上なく寂しい思いがした。 この歌は新院*2が、皇位を退かれたその年の春、読まれたものだとも聞く。 殿守のとものみやつこよそにして掃はぬ…

夜、クロがカーペットをめくって遊んでいた。 9時になったのでクロをケージに戻すことにする。この時、ドライフルーツをほんの少し与えるのだが、クロは私の動きからこの時を敏感に察して、どこにいても駆けつけて来る。 匂いをかいで確認するクロ。 その後…

徒然草を読む22

第二十六段 風に吹かれたわけでもないのに散り行く桜の花のように、人の心は移ろいやすい。親しく過ごした年月を思うと、胸をしみじみと打った相手の言葉の一つ一つが今も忘れられずにいることに気付く。そうであるのに、相手が私から遠く離れたものとなって…

キルト

同じ布を用いてデザインは変えて、テーブルマットをもう二枚作ることにした。 表の布をくりぬき、裏の布が見えるように縫っていく方法は、リバースアップリケというそうだ。通常のアップリケよりも手間はかかるが、模様の出方が新鮮で縫っていて面白い。

日曜、天気がいいので近所を散歩した。背中に受ける太陽の光から、初めて春の気配を感じる。 American Robin(コマツグミ)の群れをあちこちで見かけた。Blue Jay(アオカケス)も盛んに飛び回っている。 茂みの中でエサを探していたのは、Brown Thrasher(…