巻第十 高野巻*1 三位中将・維盛卿を見て、滝口入道は「これは現実の事とは思えません。どうして屋島からここまで逃れて来たのですか」と言った。維盛卿が「他の人々と同様に都を出て、西国へ向ったのですが、故郷に残してきた幼い子たちが恋しく、いつにな…
岩波文庫の「方丈記」を手に取り、いつものように黙って文字を目で追っていたが、頭の中を流れるその旋律が美しく、思わず声に出して読み始めた。 本居宣長が繰り返し述べていた(日本語にとって)「文字は仮もの」という言葉を思い出す。文字がまだなかった…
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