第二百二十七段
六時礼賛*1は、法然上人の弟子である安楽*2という名の僧が、経文を集めて作り、勤行としたのが始まりである。その後、太秦*3の善観房*4という僧が、詞章のそばに旋律を書き記し、声明*5にした。一度の念仏で浄土に往生できる事を説く最初の念仏である。後嵯峨院*6の治世*7の頃に始まった。法事讃*8も、同じようにして、善観房が始めたものである。
六時礼賛*1は、法然上人の弟子である安楽*2という名の僧が、経文を集めて作り、勤行としたのが始まりである。その後、太秦*3の善観房*4という僧が、詞章のそばに旋律を書き記し、声明*5にした。一度の念仏で浄土に往生できる事を説く最初の念仏である。後嵯峨院*6の治世*7の頃に始まった。法事讃*8も、同じようにして、善観房が始めたものである。