American Goldfinch

この世を如実に描き、この世を知りつくした人にもなお魅力を感じさせるわざを、文学上のリアリズムと言う。これが小説の達する最後の詩だ。
――引用は、「批評について」小林秀雄初期文芸論集 (岩波文庫)より

こういうものが書けたら、と憧れる。こういうものが現に存在することに、安心する。
結局はじっくりと自分の足跡を確認しながら歩いていくしかない。そうしていずれ死ぬときが来て、そのときにもなお、私にとってこういうものが存在しているとしたら、それはそれで幸せなことだ。