巻第十 横笛 さて、小松の三位中将・維盛卿は、その身は屋島にあるものの、心だけは何度も都を訪れていた。故郷に残してきた北の方、幼い子たちの面影が、いつも頭から離れる事がなかったので、「生きていても仕方のない我が身である」と、三月十五日の明け…
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