星は周る

40代頃まではほとんど感じることがなかったかあるいは考える暇がなかった身体の変化を感じる機会が少しづつ増えてきた。

今は思い立ったら山へ行くことができるが、脚が動かなくなったらそれも叶わない。そのときは、星を見て暮らそうと決めている。

野尻抱影の「星は周る」を読んでいて、子供の頃、自転車で走る自分にどこまでもついてくる月が不思議でいつまでも自転車を走らせていたことを思い出した。あの感覚をいつどこでなくしたのだろう。

もう一つ、「星は周る」には、先延ばしにせずに星を見たくなってしまうという副作用もあった。

2022.2_釧路湿原