2007-07-22 徒然草を読む121 古典 第百四十七段 数多の所を灸で治療している場合は、穢れているので神事への参加を遠慮するべきであるというのは、近年、人々が言い始めた事である。格式*1等にもそのような記述は見当たらない。 第百四十八段 四十歳以上の人が、身体に灸をすえ続けていながら、三里*2を焼かないでいると、のぼせ上がる事がある。必ず三里に灸をすえるように。 第百四十九段 鹿の袋角*3に鼻を当ててにおいを嗅いではならない。小さな虫がいて、鼻から入り、脳を蝕むと言う。 *1:きゃくしき:律令の補助法で、「格」は律令の補正、「式」は律令の施行細則 *2:さんり:灸穴の一つで、手と足にある *3:「鹿茸(ろくじょう)」といい、補精強壮薬などに用いる