第百十段
双六の名手として有名な人に、その要領を尋ねたところ、「勝とうと思って打ってはならない。負けるまいと思って打つのがいい。どの方法がすぐに負けてしまうものなのかをよく考え、その方法を使わないようにして、一目でも遅く負けるような方法を用いるのがいい」と答えた。
これは、この道をよく知っている人の教訓であるが、身を治め、国を平和に保とうとする道も、また同じである。
双六の名手として有名な人に、その要領を尋ねたところ、「勝とうと思って打ってはならない。負けるまいと思って打つのがいい。どの方法がすぐに負けてしまうものなのかをよく考え、その方法を使わないようにして、一目でも遅く負けるような方法を用いるのがいい」と答えた。
これは、この道をよく知っている人の教訓であるが、身を治め、国を平和に保とうとする道も、また同じである。