2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

徒然草を読む136

第百六十八段 年老いた人で、一つの事に抜きん出た才能がある人が、「この人が亡くなった後には、誰に尋ねようか」などと言われるのは、老人にとって心強い事であり、老いてなお生きているのも、無駄な事ではないと思わせる。とはいえ、そのような老人でも衰…

今日も暑い。 夕方、車に乗ることがあったのだが、駐車していた車の中の温度も、外の温度もほとんど変わらないように感じた。車の温度計は40℃近くを指している。 それでも、不快というほどではない。湿度があまり高くないからだろう。 喉越しのいい冷たいも…

徒然草を読む135

第百六十七段 一つの専門に携わる人が、専門外の会席に臨んで、「ああ、これが私の専門の事であるなら、こうして傍観しているはずもないものを」と言ったり、心に思ったりする事がよくあるが、実にくだらない事と思われる。専門外で知らない事をうらやましく…

徒然草を読む134

第百六十五段 都の人と交わる関東の人、関東に行って立身出世する都の人、また、本寺・本山を離れて出て行く、顕教*1と密教*2の僧、これらはどれもが、自己の属する土地ではない所の風習に交わっている。見苦しい事だ。 第百六十六段 世の中の人間が共に努力…

朝から霞のような雲が空一面に広がっている。今日も暑くなるだろう。 川沿いの国立公園の年間パスポートが切れた。更新も兼ねて、今朝は事務所のある少し上流のエリアまで行くことにする。 川のそばは涼しい風が吹いていた。 母鳥からエサをもらっていたNort…

徒然草を読む133

第百六十三段 太衝*1の「太」の字は、点を打つか、打たないかという事について、陰陽道に携わる人々の間で議論になった事があった。盛親*2入道が言うには、「安倍吉平*3の自筆の占文の裏に天皇がお書きになった日記が、近衛関白殿の所にあり、そこには点を打…

今日も暑くなった。 空に蓋をするように広がっている雲のせいだろうか、ひどく蒸す。 Carolina Chickadee(カロライナコガラ)が何度も水を飲みに来ていた。 もちろん、このひとも。 完全にだれています。 White-breasted Nuthatch(カオジロゴジュウカラ)…

徒然草を読む132

第百六十一段 桜の花の盛りは、冬至より百五十日とも、春の時正*1の後、七日とも言われるが、立春より七十五日と言っても大方違いはないだろう。 第百六十二段 遍照寺*2の承仕法師*3は、広沢池の鳥を日頃から飼い慣らしておいて、堂の内にまで餌を撒き、戸を…

母たちが来ている時に撮った大量の写真をプリントするのに、初めて店舗に設置してあるデジカメ用のプリンターを使ってみたところ、思ったより出来がよかった。 額に入れるため、最近撮った鳥の写真もプリントしてみた。 サイズは6×4*1です。 *1:インチ

連日の猛暑にリスもぐったり。

徒然草を読む131

第百六十段 門に額を懸ける事を、「打つ」と言うのはよくないようだ。勘解由小路の二品禅門*1は、「額を懸ける」とおっしゃった。「見物の桟敷を打つ」と言うのも、よくないようだ。「平張*2を打つ」などは普通に言うが、桟敷については、「桟敷を構える」な…

徒然草を読む130

第百五十八段 「自分の飲んだ盃を誰かに差し出す時に、底に残った酒を捨てるというのは、どういう事か心得ているか」と、ある人に尋ねられた際、「凝当*1と言いますので、盃の底に凝り残ったたまりを捨てる事ではないでしょうか」と答えたところ、「そうでは…

口を閉じている時でも、実は下の歯は見えている。

徒然草を読む129

第百五十七段 筆を手に取れば何かを書いてしまい、楽器を手に取れば弾いてみようと思う。盃を手に取れば酒を思わずにはいられず、さいころを手に取れば攤*1を打ってみようと思う。このように心は必ず、ある事実に触れて生ずるものだ。よって仮にも、よくない…